日本ダービーの考察【乗り替わり編】
今週末は日本ダービーです。2年ぶりに観客ありでの開催となります。
とはいえその数はかなり制限されそうですね。競馬場があふれんばかりの人で埋まる日が待ち遠しいです。
「ダービーで乗り替わりは来ない、テン乗りなどもってのほか」
これはダービーの馬券予想をする際にかなり有用な情報だと思っています。
今回の記事では東京競馬場改修後の2003年から昨年まで3着以内に入った馬の騎手の乗り替わり状況はどうだったのか、表にして振り返っていきます。
なお、馬名は原則として割愛します。
やはりダービーは継続騎乗の馬がいい成績を残しているようなので、乗り替わりで馬券圏内に入った馬に関してのみ馬名を挙げ、その馬の近走などについて書き連ねます。
表の見方
◎:ダービーまでずっと同じ騎手が騎乗
○:前走あるいはそれ以前から継続騎乗
▲:ダービーで乗り替わり(前々走より前に騎乗経験あり)
★:ダービーで初騎乗(俗にいうテン乗り)
2020年:1着○ 2着○ 3着○
2019年:1着○ 2着◎ 3着○
2018年:1着◎ 2着○ 3着★
2017年:1着◎ 2着◎ 3着○
2016年:1着○ 2着◎ 3着○
2015年:1着○ 2着★ 3着○
2014年:1着○ 2着◎ 3着★
2013年:1着○ 2着○ 3着○
2012年:1着◎ 2着○ 3着○
2011年:1着◎ 2着○ 3着★
2010年:1着○ 2着★ 3着○
2009年:1着○ 2着○ 3着◎
2008年:1着○ 2着○ 3着▲
2007年:1着○ 2着★ 3着▲
2006年:1着◎ 2着★ 3着★
2005年:1着◎ 2着◎ 3着◎
2004年:1着○ 2着★ 3着○
2003年:1着○ 2着◎ 3着○
馬名がないのでわかりづらいかもしれませんが、印象や記憶・直感と比較していかがでしたか?
ちなみに今年2021年のダービーは、上の表でいう◎(ダービーまでずっと同じ騎手が騎乗)が3頭、○(前走あるいはそれ以前から継続騎乗)が4頭、▲(ダービーで乗り替わり(前々走より前に騎乗経験あり))2頭、★のテン乗りが8頭です。
参考:昨年は◎2頭、○10頭、▲1頭、★5頭で一昨年は◎2頭、○9頭、▲1頭、★6頭でした。今年は乗り替わりが多めなのでしょうか。
▲、★の馬について
2018年の3着★はコズミックフォース。鞍上はテン乗りの石橋脩騎手でした。
16番人気で3着となり高配当の立役者となりました。トライアルのプリンシパルSを勝っていながらもこの人気だったのはプリンシパルS組の成績が悪いのと、ルメールから石橋脩への乗り替わりということも影響したのではと考えます。
2015年に2着で★なのはサトノラーゼン。鞍上は岩田康誠騎手です。
前走の京都新聞杯を勝ち、ダービーに臨みました。
2014年の3着★はマイネルフロスト。鞍上は松岡正海騎手。テン乗りでしたが臨戦過程は毎日杯1着→青葉賞6着(0.2秒差)と結果、悪すぎない感じ。
2011年の3着★はベルシャザールです。鞍上は後藤浩輝騎手。不良馬場が向いたと思われるのと、前走は皐月賞なので臨戦過程は良いです。11着からの巻き返しとなりました。
2010年の2着★はローズキングダムです。鞍上はまたも後藤浩輝騎手。皐月賞まで主戦だった小牧騎手から乗り替わったのは皐月賞で4着と取りこぼしたからと言われていますね。
2008年の3着は▲。ここで▲印初登場、ブラックシェルでした。鞍上は武豊騎手。
前走NHKマイルカップでしたが武はファリダットに乗っており、先約のためブラックシェルには乗れなかったのだと思われます。
2007年は2着が★、3着が▲です。
2着はアサクサキングス。鞍上は福永祐一騎手。きさらぎ賞は勝っているものの14番人気と人気はありませんでしたが好走しました。後の天皇賞春1番人気の馬。NHKマイルカップからの参戦ということもあり、陣営もステイヤー適性に気づいていなかったと思われます。3着はアドマイヤオーラです。武豊から岩田に乗り替わったのですが、これは近藤オーナーと武豊の確執が原因といわれていますね。もはや懐かしいです。
2006年も2、3着に★があります。2着アドマイヤメインは柴田善臣騎手。3着ドリームパスポートは四位洋文騎手でした。アドマイヤメインはダービーまでの主戦武豊が同じ馬主のアドマイヤムーンを選んだことで起きた乗り替わりでした。アドマイヤメインは毎日杯、青葉賞を連勝してダービーに参戦したので、力はありましたね。3着ドリームパスポートはダービーがキャリア9戦目でしたが、乗り替わりが多い馬で四位騎手でなんと6人目。皐月賞2着からのダービーでした。その後も1レースごとに騎手を変えながらも善戦し、2006年のGⅠを盛り上げましたね。
ラストを飾るは2004年の2着ハーツクライです。鞍上は横山典弘騎手。GⅠで2着が多かった頃ですね。京都新聞杯を勝って参戦した当馬は4コーナー17番手から直線一気で追い込みますが及ばず。今年も横山典弘騎手は京都新聞杯の勝ち馬にテン乗りでダービーに臨みますね。息子騎乗の馬が圧倒的な1番人気と予想されていますが、父の意地を見せるのでしょうか。
▲、★の馬について総括
もう一度▲、★の馬名を挙げます。
コズミックフォース・サトノラーゼン・マイネルフロスト・ベルシャザール・ローズキングダム・ブラックシェル・アサクサキングス・アドマイヤオーラ・アドマイヤメイン・ドリームパスポート・ハーツクライ
これらの馬の共通点はダービーまでに重賞で連対していることです。
この中で最もオッズがついていた(単勝223.7倍)コズミックフォースも京成杯で2着でした。
じゃあ今年のダービーはどうするの?
乗り替わりが17頭中10頭を占める今年の日ダービーですが、乗り替わりでも重賞で連対経験があればOKの傾向を破る馬はいるのでしょうか。
中々難しいと思うので、ディープモンスターは軽視したいと思います。武豊は皐月賞の際ケガで乗れなかったわけですが、乗り替わりは乗り替わり。あとは脚質も考えての軽視です。あとはアドマイヤハダルもだめですね。あくまでこれまでの傾向を考えればですが。この2頭を外せれば余計な出費もしなくて済むので、当日までしっかり考えたいと思います。
2500字ほどになってしまいましたが最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんにとってもいいダービーになりますように。